PERSON #03
鋳鉄材料の研究開発を
通じてアピールできる
強みを増やす
千田 達郎
材料開発部 研究第1グループ
2015年入社 / マテリアル工学科 卒
担当する業務
鋳鉄材料の強度や靭性(粘り強さ)など、顧客からの要求特性を満たすために最適な条件の研究や、新規材料の開発を手がけています。鋳鉄の研究は、当社の材料技術をお客さまにアピールできる強みを増やすことが主な目的。多彩な分析機を駆使して気になる事象の追求も可能ですし、試験の結果次第で新たな可能性が示唆される点が面白いところです。
私は入社からおよそ6年間、鋳鉄中の元素を調整した際の特性について研究し、学会などの外部発表も行ってきました。最近ではカーボンニュートラルやAIの普及といった世の中の流れを踏まえ、相反する機能を両立させる鋳鉄の傾斜機能化について研究を進めています。チームで複数の試験をしながら、試作品への適用や製品化につながった時にやりがいを感じます。
自然豊かな環境で
好きな研究を続けられる贅沢
在学中に多くの素材や加工法について学ぶ中で、鋳造に興味を持ちました。南部鉄器の産地として知られる岩手県は昔から鋳造が盛んで、大小さまざまな企業があります。アイメタルテクノロジー(現IJTT)は業界の中でも規模が大きく、研究や試作の設備も整っていたため、鋳造の研究をしていた私にとってとても魅力的な会社でした。
「地元で就職したい」という想いも、決め手のひとつになりました。生まれ育った北上は自然が豊富で、私が大好きな釣りやキャンプなどのアウトドアを趣味にする同僚がたくさんいます。近隣にスキー場や温泉もあります。工場内の芝生で昼休みにキャッチボールやサッカーを楽しむ様子も見られる豊かな環境です。
お客さまとの協業を通じて
真に必要な試験が
選択できるように
仕事への向き合い方が大きく変わったきっかけが、入社4年目に任された委託試験でした。それまでの私は、鋳造品の特性面のみを考えて計画し、試験を行ってきました。しかし、客先の設計担当の方と協業していく中で、製品になってからの機能や市場での実際の使われ方まで考慮する重要性を痛感しました。この経験を通じて本当に必要な試験の選択ができるようになり、効率的に進められるようになりました。
鋳造の分野は、この先10年ほどが業界としての踏ん張りどころだと思います。近年注目されているChat GPTなどのAIを使いこなせば、カーボンニュートラルなどの課題を打破する大きな武器になると考えています。会社としてはまだまだ導入を始めたばかりですが、鋳造とAIのコラボレーションによる製品開発にチャレンジしていきます。
1日のスケジュール
08:00
出社・朝礼
出社後、材料開発部の朝礼で進捗の確認を行います。今日1日のスケジュールを整理します。
09:00
プロジェクトミーティング
手がけている研究プロジェクトのメンバーで情報交換を行います。
10:00
研究業務
鋳鉄材料の試験の計画と実行、データまとめや報告書の作成を行います。
12:00
ランチタイム
お昼は食堂で食べています。台湾ラーメンが好物です。
13:00
研究業務
研究を続けます。10分ほど考えて良いアイデアが出ない時には先輩に相談するなどの工夫をしています。
16:00
学会発表資料の作成
学会で発表するプレゼンテーション資料を作成します。
17:00
報告書作成
今日の研究成果を報告書にまとめます。思い通りの結果が出ると嬉しいですが、想定外の結果も興味深いです。
17:30
退勤
周辺に魚釣りのポイントがたくさんあるので、そのまま釣りに出かけることもしばしばです。